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東京ドームのビリージョエル


 11月30日夜、後楽園の東京ドームは熱気に包まれていました。ビリージョエルのコンサートが始まったのです。ビリージョエルは1970年代後半から80年代前半にヒット曲を連発したベテランの歌手です。「オーネスティ」や「ピアノマン」が代表作ですが、恐らく当時青春を迎えていた40歳代から50歳半ばまでの人にはお馴染みの歌手でしょう。

 最後の単独コンサートを開いてから、11年目を迎えた今年1月、彼の出身地であるニューヨークのマジソンスクエアガーデンで開催した12日間のコンサートを皮切りに世界ツアーが始まりました。ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリアを経てようやく日本に来たわけです。

 発売当日、早速チケットを申し込み、この日が来るのを妻共々楽しみにしていました。開演30分前に着席、一塁側内野席のなかなか良い位置です。五分ほどすると妻も到着しました。途中のデパチカでおにぎり弁当を買ってきてくれました、早めの夕飯です。目の前の通路では、ホットパンツのユニフォーム姿の女性アルバイトがビール各社の宣伝の入った大きなビールサーバーを背に、両手に大きな紙コップを掲げて右へ左へと忙しく動いています。席に着いたお客様から次々に注文を受け大忙しです。気分はすっかり野球のナイター観戦気分です。

 コンサートが始まる前、妻にこんな話をしました。恐らくコンサート時間は2時間、間にインターミッション(途中の休憩)が入り、歌の数は15曲ぐらいではないか、と。

 我々の左に座った男性二人、そして右側の若いカップルは、それぞれ既に生ビールを美味しそうに飲み始めています。おにぎりに飲み物は付き物、私も手を上げてビール嬢に声を掛けようとした時、妻が突然それを“制止”したのです。ビールを飲んでは駄目、お茶も駄目と言うのです。そうか、水物をお腹に納めるとトイレが近くなる。インターミッションの時にトイレが大混雑するので、それを避けることが狙いだと解釈し、「了解」と返事。おにぎりと焼き鳥を飲み物なして食べ終わった頃、いよいよビリージョエル登場です。そして、コンサートが終わったとき、妻の忠告の意味がやっと理解出来たのでした。

 ビリージョエルが得意のピアノの弾き語りで最初の曲を歌い始めると、もうドーム全体が興奮状態です。ビールの入った左側の中年男性二人組は、アルコールが効き始めたのか最初からハイテンションです。曲は次から次へと続きます。どの曲も懐かしい、二十年前に吹き込まれたCDと同じ声量です。腕時計に目をやると既に1時間を経過しています、しかしインターミッションが入る気配はありません。

 右側のカップルの女性は先ほど席を立ってから20分経ってもまだ戻ってきません。会場を見渡してみるとあちらこちらに空席が目立ち始めました。生ビールを一気に飲み干して1時間、生理的限界を超え始めた人が続出です。

 ビリージョエルの歌声はまだ続きます。アンコールを含めて二時間余り、なんと27曲を歌い通したのです。我々の期待以上の素晴らしいコンサートでした。20分席を外した女性の声が聞こえました、トイレが長蛇の列で待ちに待たされたそうです。トイレに立った人は、聞きたかったビリージョエルの歌声を数曲聞き逃したことになります。我々は、一曲も聞き漏らすことなくコンサートをエンジョイできたのです。

 妻は知っていたのです、こうなることを。外人ミュージシャンのコンサートではインターミッションがないのが普通なのだそうです。コンサートの目的はおにぎりやビールを美味しく食べたり飲んだりすることではなく、好きな歌手の歌声を聞いたりステージ上のパフォーマンスを楽しむことです。まさしく妻のアドバイスがなかったたら私もトイレの長い列に加わっていたことでしょう。

 経験のある事柄に対しては、問題の発生を事前に回避する知恵が働きます。しかし経験のない状況に遭遇したら、経験者のアドバイスに素直に耳を傾けることで問題を回避出来るのです。このことの重要性を妻から教わりました。FP相談で自信を持ってアドバイスするために、まだまだ多くの経験を積まなくては。


'06.12.15  木下 利信





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